読書感想文が苦手な小3娘と挑戦!失敗から見えた“書ける力”の育て方

夏休み前の保護者面談。担任の先生から渡された学力測定テストの結果に、私は思わず息をのみました。
国語の読解問題は平均点、漢字もまずまず。ところが――「自分の感想を書く問題」だけがまさかの0点

先生によると、授業中に質問すると娘はきちんと答えられるそうです。つまり「考えはあるのに、それを文章にする段階で手が止まってしまう」状態。
小学3年生になって文章量も増える中、「自分の言葉で書く」ことに強い苦手意識があるようでした。

後で娘にそっと理由を聞いてみると、
「合ってるか分からないから、書けない…」
と小さな声。
自分の考えが間違っているかもしれない不安が、鉛筆を動かす勇気を奪っていたのです。

都立中高一貫校の受験を見据えるなら、これは致命的です。
いつも自分の意見をしっかり言える娘が、文章にこれほど苦手意識を持っていたことに気づけなかった自分にもショックでした。
このままではいけない——。ここから私と娘の“書ける力”への挑戦が始まったのです。

この記事では、小学3年生の読書感想文に夏休みに親子で挑戦して失敗した体験をもとに、どこでつまずいたのか、そして感想を文章にまとめるコツを紹介します。

【目次】

1. 【母の決意】読書感想文をきっかけに、夏休みは“書く力”を伸ばしたい!
2. 失敗1 本の選定ミス
3. 失敗2 スケジュール管理不足
4. できたこと 毎日の読書と5W1H
5. 親として学んだ3つのこと
6. まとめ

【母の決意】読書感想文をきっかけに、夏休みは“書く力”を伸ばしたい!

わが家の小学3年生の娘が通う学校では、夏休みの読書感想文は任意課題
提出してもしなくてもいい——つまり、やらなくても誰にも怒られない宿題です。

当然のように、わが娘は「やらなくてもいいならやらない!」という省エネ女子
普段から必要最低限の宿題はきっちりこなすものの、オプション課題には全く興味を示しません。

けれど私は、保護者面談で見た“感想文0点”の現実を思い出し、
「この夏こそ書く力を伸ばすチャンス」だと考えました。

とりあえず1冊でも読めば何か感想が出てくるだろう——
そんな甘い見通しと無計画なまま、私たち親子の挑戦はスタート。
「まずは読むことから始めれば何とかなる」と軽く構えていたのですが、
この後、思わぬ落とし穴にはまっていくことになります。

失敗1 本の選定ミス

最初に娘が選んだのは、『グレッグのダメ日記』シリーズの1冊

以前学校の図書室で読んで面白かったそうで、本人は迷わずこの本をチョイスしたのですが・・・

読み物としては、くすっと笑えて面白いのだけれど感想文に向かない本でした。

具体的には──

  • 主人公が海外の男の子で、自分に置き換えてイメージしにくい
  • 舞台も海外で、生活環境や習慣が想像しづらい
  • ページ数が多く、起承転結があいまいでストーリーの山場が見えにくい
  • シリーズもので、既読が前提となり背景理解に余計な労力がかかる

物語を楽しむには良い本でも、「なぜ自分がそう感じたのか」を深掘りする材料が少ない──それが感想文には不向きなポイントでした。
感想文に必要なのは、心が動いた理由や自分の考えを掘り下げられる題材
読み終わった娘に感想を聞いても、返ってきたのは「面白かった」の一言だけでした。

あれ?感想文ってどんな本でも書けるんじゃないの?
ここで初めて、読書感想文には向く本と向かない本があるということに気づいたのです。

そこで次に選んだのが、『猫魔女見習いミルク』シリーズ

同じシリーズものでも、こちらは感想文に取り組みやすいポイントがありました。

  • 各巻読み切り:どこから読んでも物語が完結していて理解しやすい。
  • ページ数は百数十ページ:起承転結がはっきりしていて、ストーリーの山場もわかりやすい。
  • 主人公ミルクの年齢が娘に近い:自分の気持ちを重ねやすく、感情移入がしやすい。
  • 海外設定でも描写は子ども目線:海外特有の習慣描写が少なく、違和感なく読み進められる。

結果として、「感想文にはこういう本が向いている」という具体的なイメージを娘自身も持てるようになりました。
「同じシリーズものでも選び方でこんなに違うんだ」と親子で納得した瞬間です。

失敗2 スケジュール管理不足

本の選定をやり直したことで、読書感想文のスケジュールは大きく後ろ倒しに。
そこに“3年生の壁”が重なり、夏休み全体の宿題量も昨年よりぐっと増えました。

  • 3年生の壁
    自由研究や図工の作品づくり、夏休みのドリルなど一つひとつに想像以上の時間がかかり、計画が雪だるま式に膨らんでいきました。
  • 漢字学習に時間を確保
    漢字学習にもつまずいていたため、夏休みに重点的に学習チャレンジしていました。
    小3で漢字が苦手に!?テスト60点から始まった「苦手克服」の道のり
    読書感想文よりも漢字学習を優先することが多く、割ける時間がさらに圧迫される結果に。
  • 毎日少しずつ進める習慣が作れなかった
    文章が苦手な子には「短い時間×長い期間」が効果的だったはずなのに、私が「今日こそ書ききるぞ!」と意気込み、娘はますます腰が重くなる悪循環に。
  • 帰省の落とし穴
    祖父母の家にも感想文グッズを持参しましたが、結局一度も開かず。
    娘にとって「祖父母の家=遊ぶところ」。
    無理に机に向かわせようとするより、最初からスケジュールに入れないほうが賢明だったと痛感しました。

夜になってから「今日こそ書こう」と声をかけても、娘は眠そうな目で「明日やる」と一点張り。
焦った私はつい急き立ててしまい、娘を泣かせてしまった日もありました。

文章を書くのが苦手な子ほど、一気に仕上げるのはハードルが高い。
毎日5分でもいいから書く・話す時間を確保するほうが、親子どちらにとってもストレスが少なかったはずです。
この経験から「計画は短い時間×長い期間で」が我が家の大きな教訓になりました。

できたこと 毎日の読書と5W1H

感想文こそ提出できなかったものの、「読書習慣づくり」と「内容を自分の言葉で振り返る」ことはしっかり継続できました。

  • 寝る前の読み聞かせを毎日継続
    就寝前に私が1章読み聞かせ、娘が「もう少し読みたい!」と言った日は本をバトンタッチしてもう1章。
    以前は本を読むことに苦手意識がありましたが、今では「続きが気になる!」と自分からページをめくる姿も見られるようになりました。
  • 5W1Hで内容を整理
    本を読み終わったあと、その日のうちに「いつ・どこで・だれが・なにを・なぜ・どうした」の5W1Hを口頭で確認。
    私が質問し、娘が答えるスタイルで口頭5分ほど。短時間で負担が少ないため、お互いに気楽に続けられました。
  • 感想を言い合う習慣
    「どこが面白かった?」「驚いた場面は?」と一言ずつ感想をシェア。
    感想文ほど堅くはないけれど、読んだ内容やその時の気持ちを思い出し、自分の言葉にする練習になります。

この毎日の積み重ねは、「読む力」だけでなく、感じたことを言葉にする小さなトレーニングにも。
結果的に、感想文への苦手意識をほぐす第一歩になったと感じています。

親として学んだ3つのこと

今回の読書感想文づくりを通して、親の私自身が学んだことは大きく3つありました。

1. 「やる気スイッチ」は親が押せない

どんなにこちらが声をかけても、子どものタイミングが合わないと前には進みません。
特に帰省のときに痛感。感想文グッズを一式持っていったものの、結局一度も使わず……。
祖父母の家は“遊ぶ場所”として子どもの中で完全にインプットされていて、勉強モードに切り替えさせるのは無理。
「せっかく持ってきたのに」という親の思いは横に置いて、潔くスケジュールから外すべきでした。

2. スケジュールは「余白」を大切に

計画をびっしり立てるほど、予定どおりに進まなかったときのストレスは大きいもの。
「午前中にここまで終わらせよう」という気持ちも、子どもの集中力や体調次第であっさり崩れます。
むしろ“空白時間”を多めにとることで、突然の気分転換やダラダラ時間も肯定できました。
結果的に、心にゆとりがあるほうが、取りかかるスピードも早まった気がします。

3. 親の経験は「ガイド」であって「答え」ではない

私自身、作文や感想文は得意なほうで、「このやり方なら早く終わる」と思うことが多々ありました。
でも、子どもにとって大切なのは“自分の言葉で書き切った”という達成感。
アドバイスは道しるべ程度にして、最後まで書き上げた達成感を奪わないことが何より大切だと実感しました。


こうしてみると、感想文は「親の忍耐力」を試される夏の恒例行事なのかもしれません。
けれど、親が一歩引いて見守るほど、子どもが自分のペースで成長していく姿を感じられる——
それこそが、今回いちばんの学びでした。

まとめ

小3の夏の読書感想文は、親子で“試行錯誤の連続”でした。
本選びの失敗からスケジュール管理の甘さ、親の焦りと子どものペースの違い――どれも「やってみなければ分からなかった」ことばかり。

けれど、毎日の読み聞かせや5W1Hの習慣、そして「今日はやらない」と決めた日も含めて、親子で言葉や物語を共有できた時間は大きな財産です。

次に感想文に取り組むときは、

  • 子どもが自分の言葉で書ける本を選ぶこと
  • 短時間×毎日の積み重ねを意識すること
  • “やらない日”を悪としないこと

この3つを胸に、今年よりももう少し肩の力を抜いて挑みたいと思います。

失敗も学びも全部ひっくるめて、これこそが親子で味わう夏休みの読書感想文の醍醐味なのかもしれません。

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子育て

Posted by hisha